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♯ 『パンダはチベットの動物』で『日本製のミルクで育つ』?

おはようございます。
表題は、北京五輪に反対するチベットの方々による活動が
あって以降、そして上野のリンリンが亡くなって新しい
ジャイアントパンダ(以下、パンダと表記)を迎えるか
どうかに注目が集まってからは特に、急に声高に言われ
始めた主張です。

しかしながら、パンダについて日頃から多少なり情報を
集めてきた者からすると、これらの主張に含まれている
にわか知識では、事実を精確に表しているとはとても
言えません。

そこで、出来る限り客観性に留意しつつ、今回は真面目に
パンダについて考察してみます。

-----------------------------------------------
■『パンダはチベットの動物』なのか

結論から言うと、パンダはチベットの固有種というわけ
ではありません。

『今現在、野生パンダの残存数はチベット系少数民族の
居住地区が含まれる地域で最も多い』のですが、かつては
広く黄河以南の各地域に生息していたことが、化石分布に
より分かっています。
秦の始皇帝が都とした咸陽や、唐の都・長安(今の西安)の
ある陝西省(せんせいしょう)にも昔から生息しており、
今もこの省内には野生パンダ(2005年の調査によれば
340頭)が生存しています。
動物写真家・岩合光昭が野生パンダの撮影に成功した
秦嶺山脈も陝西省内に位置します。
秦や唐の開祖達が本当に言い伝えどおり漢民族であるか
どうかは別として、歴史的観点から『中国』と呼ばれている
地域にも、昔はパンダが居た、今も少しは居るとは言える
わけです。

一方、現代においてラサを中心として『チベット自治区』と
規定されている区内においては、パンダの生息は未確認です。
パンダの主食である竹は温帯〜亜熱帯の植物ですが、
チベットの高原は森林限界を超えた高山植物の世界なので、
パンダの生存にはかなり厳しい環境でしょう。
もし居るとすれば、それは竹以外の植物を食べるように
進化した亜種となっていると考えられます。

ただし、もちろんここで注意すべきは、チベット自治区
だけがチベット系民族の居住地ではないということです。
野生・人工飼育どちらの場合でも、今の中国国内で最も
パンダが多く生存しているのは四川省ですが、この省は
北西部分の約半分が、元々チベット系民族が住んでいた
地域から成っています。
(ただし、フランス人宣教師が西洋人として初めてパンダを
発見したとされる雅安は、チベット民族の住んでいた領域に
隣接しつつ、元来は非チベット人地域)

そして、四川省のパンダ保護区は7箇所の自然保護区と
9箇所の風景名称区から成りますが、これらが位置している
合計12の県と市のうち、4県がチベット系の自治州の管轄に
なります。
なかでも中国保護大熊猫研究中心(パンダ保護研究センター)を
擁することで最も有名な臥龍自然保護区は、ガパ蔵族羌族
自治州の管轄下にある汶川県に存在しています。
よって『今現在、野生パンダの残存数はチベット系少数民族の
居住地区が含まれる地域で最も多い』状態であり、飼育下に
いるパンダ達もまた同様です。

しかし、では汶川県を含むガパ蔵族羌族自治州という
地域の歴史を見てみると、秦代にはすでに行政による道が
敷かれ、漢代に郡が置かれて以来、宋・元・明・清といった
中国の歴代王朝によって常に統治されてきた地域です。
現代でもガパ蔵族羌族自治州の人口比率は3/4がチベット系と
いう統計ですが、それを以てしても、歴史的経緯を考えれば、
『チベット族が住んでいる=チベットであって中国ではない』
とは言えない地域でもあるのです。

これで、安易に『パンダはチベットの動物』と断言することは
出来ないというのがお分かり頂けたでしょうか。

ちなみに、では『パンダは中国の動物』なのかと言うと、
もちろんパンダは中国の固有種というわけでもありません。
ただ、そもそもチベットだろうが中国だろうが、人間の塗った
世界地図の色分けに関係なく生きている動物を、その色分けに
なぞらえて『どこそこの動物』と言わなければならないこと
自体に問題があると思いますが、緯度や経度で生息域を言っても
分かりにくいので、あくまでも便宜的に、生息域に当てはまる
政治区域名を使用するのであれば、『パンダは中国の動物』と
なってしまうのも致し方ないというのが実情でしょう。

そして、文化的に成熟した国家ならば国内にある自然を保護
すべきであるという、これも所詮は人間側の理念に過ぎませんが、
そういった、一応は世界的にも容認されやすい思想・大義のもと、
中国政府は実際にパンダの保護に資金と労力を費やしているので、
そのことが便宜上の呼び方を補強している側面があります。
おまけに、動物保護の大条約であるワシントン条約も、輸出入国の
間で動物取引を規制するという仕組みによって、パンダの輸出に
ついての責任を中国に帰しているのが現実です。

ですから、これらの現状を是とするならば、そういう意味では
『パンダは中国の動物』と言えるということになるし、一切の
政治的要素をパンダの周りから排除するなら、『パンダは
ユーラシア大陸のアジア地域の〜〜〜標高2000m周辺の動物』と、
純粋に地理・地質・地学的な用語で説明するしかなくなります。
これらの用語ですら人間の作ったものですが、そのほうが国家、
民族、人種といったものを直接的に表す言葉よりは、多少なり
客観性の高さが期待できますからね。
言い換えれば、『パンダは中国の動物』の反対語は『パンダは
ユーラシア大陸の〜(以下略)』であって、『パンダはチベット
の動物』が来るのではない、ということです。
だって、『パンダは中国の〜』と『パンダはチベットの〜』は、
とぢらも政治的要素を含んだ同じ土俵の上の表現ですから。


参考までに、今回の考察の裏づけとなる情報の記載があるURLを
いくつか。

http://jp.china-embassy.org/jpn/xwdt/t215150.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%9D%E8%A5%BF%E7%9C%81
http://dadao.kt.fc2.com/tibet-region.htm
http://china.alaworld.com/modules.php?name=WorldHeritage&op=show&id=32


あまりにも長くなったので、ミルクについては次回へ。
:パンダTHINKING::
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♯ コメント

素晴らしいです。勉強になります!!
次回、ミルクの記事楽しみにしております!(^▽^*)
| ミュイ | 2008/05/10 12:09 PM |
素晴らしいです。勉強になります!!
次回、ミルクの記事楽しみにしております!(^▽^*)
| ミュイ | 2008/05/10 2:32 PM |
ミュイさんこんばんは!
長〜い記事を読んで下さってありがとうございます。
ミルクの件については、近日中に書きますよ〜。
私も勉強になりました。有難うございます。

昨日、四川で起こった地震のニュースばかり見ていて、眠れません・・・


| CHIHIRO | 2008/05/13 2:29 AM |
地震の件、私も気になってニュースばかり見ています。
通信網も道も遮断されて、安否の確認が取れないのが
一番つらいところですね。
| パンダスキー33世 | 2008/05/13 11:33 PM |
論拠が全くおかしいということで反論致します。また、この問題は昔から論じられて来た問題で、われわれは長らく中国が外交的道具として動物を利用する事に疑義を呈してきました。にわかに湧いて出た問題では在りません。
こうした、公然の場で論述を展開されているのですから、是非正確に反論をお願いしたい物です。

・四川省も含めて西蔵は元来が中国の領土とする根拠は全く在りません。同時に、西蔵がこれまで中国の領土である事は在りませんでした。あくまで西蔵占有とチベットを国家として認めない姿勢は1951年頃以降の人民解放軍による越境以来です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%BC%E3%81%A8%E5%A4%A7%E3%83%97%E3%83%BC


・1951年まで中国政府はチベット人のパスポートに入国スタンプを押していますし、これは四川省のチベット人にも含まれます。こうしたパスポートは世界中に残存しています。この事実はつまり大チベットの中国領有主張を否定する物です。中国はチベットは中国だという主張を崩しませんが・・・。
http://panda100.jugem.jp/trackback/70

・かつ、中国はこれまで外交の道具としてパンダを活用してきました。同時にパンダに高額なレンタル料を課す事で莫大な利益も上げています。大国として自然保護に目覚めたのではなく、江沢民は公然と「パンダは国民利益そのものと言える」と言っています。つまり「利益」の為に保護しており、日本のトキ等とは完全に異なります。

>『パンダは中国の動物』と言えるということになる
と論述されておられますが、それは中国側の前提にたち著しく公平性を欠いたご意見です。本来、動物は国家に帰属しない物だと固く信じますが、明らかに露骨で心ない中国共産党政府の侵略膨張主義を補完する御主張です。

1951年以降大チベットに流入した漢民族が乱伐の結果チベットの森林生態系を破壊しその結果、パンダが絶滅危惧種にまで零落したという事実も記載されておられませんね。

>『パンダは中国の動物』と言えるということになる
とは、絶滅の方向に追いやったという意味で「パンダは中国の覇権主義により絶滅に追いやられた生物」というのが正確で、それを保護する姿勢はマッチポンプと表現すべきです。

パンダ研究者や動物園関係者が自己利益確保の為に中国の顔色を伺い真実を隠蔽している姿は同じ日本人として非常に残念です。故人ですが亜細亜大学の倉前教授等、古くから複数の識者がパンダの外交利用と中国の姿勢に昔から疑義を呈されている事もお忘れなく。
| 中国擁護に疑問 | 2008/06/05 10:27 AM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2009/10/01 8:53 PM |
| keethyRat | 2010/04/07 5:30 AM |

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■『パンダはチベットの動物』なのか
■『パンダはチベットの動物』なのか 結論から言うと、パンダはチベットの固有種というわけではありません。 『今現在、野生パンダの残存数はチベット系少数民族の居住地区が含まれる地域で最も多い』のですが、かつては広く黄河以南の各地域に生息していたことが
| DIO | 2008/05/26 1:00 PM |
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